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先に結論をお伝えします。
離婚で家の価値を知りたいとき、査定には「机上(簡易)査定」「訪問査定」「AI査定」の3種類があります。財産分与の物差しにするなら、まずは手軽な机上査定や、複数社にまとめて依頼できる一括査定で相場観をつかむのが効率的です。1社だけだと数字が偏るため、複数社を比べて中立な価格帯を知ることが大切。私は買取・査定側の立場から、損をしない査定の頼み方を、どちらの立場にも立たずにお伝えします。
「離婚で家を分けることになったけれど、そもそもいくらの価値があるの?」——ここが分からないと、話し合いは前に進みません。まずは査定の種類と、頼み方のコツを押さえましょう。(離婚と家の全体像は「離婚で家はどうなる?完全ガイド」にまとめています。)
査定には3つの種類がある
| 種類 | 中身 | 向く場面 |
|---|---|---|
| 机上(簡易)査定 | 立地・広さ・築年数などのデータから概算を出す。訪問なし・早い | まず相場観をつかみたい |
| 訪問査定 | 担当者が実際に物件を見て、状態を踏まえた精度の高い価格を出す | 具体的に売却を検討する |
| AI査定 | サイト上で即座に概算が出る。匿名で手軽だが精度は参考程度 | 相手に知られず、ざっくり知りたい |
離婚のケースでは、まず机上査定やAI査定で”あたり”をつけ、話が具体化したら訪問査定で精度を上げる、という順番が現実的です。
いちばんのコツは「1社に絞らない」こと
【買取の現場から】 査定額は、会社によって驚くほど差が出ます。同じ家でも、得意なエリアや販売力、抱えている買主の違いで、数百万円変わることも珍しくありません。1社だけの査定を鵜呑みにすると、その数字が高いのか安いのか判断できません。とくに離婚では、片方が「知り合いの1社」に頼んだ数字だけで話を進めようとして揉める——という場面をよく見ます。
だからこそ、複数社にまとめて依頼できる「一括査定」が有効です。一度の入力で複数社の査定を取り寄せ、価格帯を比べれば、中立な”相場のものさし”ができます。この物差しがあると、財産分与の話し合いも、感情論ではなく数字の上で進められます。
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離婚に伴う家の売却は、当サイト運営の城久株式会社(宅地建物取引業 東京都知事(1)第114307号)が、条件に合う物件を買い取っています(取引態様:当社が契約の当事者となる売買(直接買取))。買取の相談ができる物件か確認する
離婚ならではの注意点
- 相手に知られたくない段階なら:まずはAI査定や匿名の机上査定で。訪問査定は物件に人が来るため、タイミングに配慮を
- 共有名義の場合:家全体の売却は共有者の同意が必要。まず自分の立ち位置を把握(→「共有持分だけ売る」)
- 「高い査定額」=売れる額ではない:契約を取るために高めの数字を出す会社もあります。複数社で比べて、現実的な価格帯を見極めましょう
「査定額」「売れる額」「分ける額」は別物です
【買取の現場から】 査定を取る前に、数字の種類を分けておくと混乱しません。
| 数字 | 中身 |
|---|---|
| 査定額 | 不動産会社の「このくらいで売れそう」という見立て。約束ではない |
| 成約価格 | 実際に買主と合意した価格。値下げ交渉を経て査定額より下がることが多い |
| 買取価格 | 不動産会社が自ら買う価格。確実に現金化できるが、成約価格の7〜8割程度が目安 |
離婚でややこしいのは、立場によって「見たい数字」が逆になることです。家を取る側は低く見積もりたい(代償金が減る)、家を渡す側は高く見積もりたい(受け取る額が増える)。だから、どちらか一方が選んだ1社の数字では、相手が納得しません。複数社の数字を並べることは、公平さの証明でもあります。
一つ実務的なコツがあります。仲介の査定に加えて、買取の査定も1社入れておくことです。仲介の査定は「売れるかもしれない額(天井)」、買取の査定は「確実に現金化できる額(床)」を示します。床と天井の両方が分かると、話し合いの幅が決まります。
査定書で必ず確認すべき「根拠」
査定額の数字だけを見ても、高いのか安いのか判断できません。見るべきは根拠です。きちんとした査定書には、次が書かれています。
- 比較に使った取引事例(所在、時期、面積、単価)。近くて新しい事例ほど信頼できる
- 事例との違いをどう補正したか(階数、向き、築年、室内の状態など)
- 査定価格の幅(「◯◯万〜◯◯万円」と下限・上限があるか)
- 戸建て・土地なら接道や境界の判断(再建築できるか、私道か)
根拠が書かれていない査定書は、財産分与の話し合いで使いにくいと考えてください。相手や弁護士に「なぜこの金額なのか」を説明できないからです。査定を頼むときに「根拠を書面で出してください」と伝えるだけで、出てくる資料の質が変わります。
突出して高い査定には特に注意が必要です。媒介契約を取るために、売れる見込みより高い数字を出す会社もあります。高い数字で分与を決めてから実際に売ると、想定より安くしか売れず、代償金を払った側が損をします。
査定の前に手元に揃えておく書類
書類がそろっているほど、査定の精度が上がり、後から「実は条件が違った」と金額が動くことが減ります。すべて必須ではありませんが、あるものは用意しておいてください。
| 書類 | 分かること |
|---|---|
| 登記簿謄本(登記事項証明書) | 名義・持分・抵当権。法務局で誰でも取得できる |
| 固定資産税の納税通知書 | 面積・評価額・年間の税額 |
| 購入時の売買契約書・重要事項説明書 | 購入価格(税金の計算にも必要)・物件の条件 |
| 住宅ローンの返済予定表 | 残債。売却額との差を見る土台 |
| (マンション)管理規約・重要事項調査報告書 | 管理費・修繕積立金・大規模修繕の予定 |
| (戸建て)測量図・建築確認済証 | 境界・面積・建物が適法に建てられたか |
一括査定を使う場合は、連絡先の登録にも注意してください。複数社から電話が来ます。相手と共用している電話番号やメールアドレスを登録すると、査定したことが相手に伝わります。連絡方法をメールに限定できるサービスもあるので、段階に応じて選んでください。
無料の査定と、有料の「不動産鑑定」の違い
話し合いがこじれて調停や裁判に進むと、「不動産鑑定」という言葉が出てきます。違いは次のとおりです。
| 不動産会社の査定 | 不動産鑑定 | |
|---|---|---|
| 誰が | 不動産会社 | 不動産鑑定士 |
| 費用 | 無料 | 20〜30万円程度が目安(物件により増える) |
| 位置づけ | 参考価格。公的な証明にはならない | 法律に基づく評価。争いがあるときの根拠として説明しやすい |
| 向く段階 | 協議の段階・相場を知りたいとき | 価格で真っ向から対立し、調停・裁判になったとき |
協議の段階なら、根拠つきの複数社査定で足りることがほとんどです。鑑定は、査定では双方が納得しない場合の次の手段と考えてください。
もう一つ、相手が固定資産税評価額や路線価を持ち出してくることがあります。これらは時価そのものではなく、一般に固定資産税評価額は公示価格の7割程度、路線価は8割程度が目安とされています。財産分与は時価で考えるのが基本なので、これらの数字をそのまま使うと、家を取る側に有利に偏ります。
次にやること(チェックリスト)
☐ まず机上査定/AI査定で相場のあたりをつける
☐ 複数社の一括査定で価格帯を比べる
☐ 突出して高い・安い査定は理由を確認する
☐ 話が具体化したら訪問査定で精度を上げる
☐ その数字を財産分与の材料として弁護士と共有する
よくある質問(FAQ)
Q. 査定を受けたら、売らないといけませんか?
いいえ。査定は「今の価値を知る」ためのもので、売却の義務は生じません。財産分与の材料として価格だけ把握する使い方で問題ありません。
Q. 相手に知られずに査定できますか?
AI査定や匿名の机上査定なら、物件に人が来ずに概算を知れます。訪問査定は現地確認が必要なので、段階に応じて使い分けましょう。
Q. 一番高い査定を出した会社に頼めばいいですか?
高い査定額が、そのまま売れる額とは限りません。契約目的で高めに出すケースもあるため、複数社を比べて現実的な価格帯と根拠を確認することをおすすめします。
Q. 不動産鑑定はしたほうがいいですか?
協議で話がまとまりそうなら、根拠つきの複数社査定で足りることがほとんどです。鑑定は20〜30万円程度の費用がかかるため、価格で対立して調停・裁判に進むときに検討するのが一般的です。
Q. 固定資産税の評価額で分けてもいいですか?
合意できれば可能ですが、固定資産税評価額は一般に時価より低い(公示価格の7割程度が目安)ため、家を取る側に有利になります。財産分与は時価で考えるのが基本なので、査定で時価を確認してから判断してください。
Q. 査定額はいつまで有効ですか?
決まった有効期限はありませんが、相場や成約事例は時間とともに変わります。協議が長引いた場合は、売却や分与の直前にもう一度取り直すのが安全です。
この記事について:離婚の味方 編集部(城久株式会社/宅地建物取引業 東京都知事(1)第114307号)が作成しています。不動産の実務に関する記述は、当社の宅地建物取引士が確認しています。
財産分与の取り決めは弁護士に、税金は税理士にご確認ください。 最終更新日:2026年9月13日
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